コンデンサー温度制御装置の主な考慮事項と購入ガイドを以下に示します。
1. 主要目的:効率的な凝縮
凝縮性能は、コンデンサー温度(低いほど良いですが、凝固点、粘度、コストによって制限されます)、凝縮面積、および冷却媒体の流量に依存します。
温度制御装置の機能は、低温で安定した流量の冷却媒体(通常は水または不凍液)をコンデンサージャケットに循環させることです。
2. 重要な選定要因:
(1) 最低冷却温度。これは最も重要なパラメータです。低沸点溶媒をどの程度凝縮できるかを決定します。
基本原則:温度制御装置の最低温度は、対象溶媒の沸点より少なくとも20~30℃低くする必要があります(沸点は真空度によって変化します)。温度差が大きいほど、凝縮効率が高く、蒸留速度が速くなります。
一般的な溶剤の参考値:水(100℃)、エタノール(78℃)、アセトン(56℃):通常は室温の冷却水(10~25℃)で十分です(安定した供給が必要です)。ジクロロメタン(40℃)、エーテル(35℃)、ペンタン(36℃)、石油エーテル(30~60℃):低温冷却(0℃~-20℃以下)が必要です。特に低沸点溶剤(ブタン -0.5℃など)や非常に高い凝縮効率が必要な場合は、-30℃または-50℃の装置(またはドライアイス/液体窒素)が必要になる場合があります。
選定:最も一般的に使用され、最も凝縮しにくい溶剤の沸点に基づいて、必要な最低冷却温度を決定します。十分な温度差マージンを確保してください。
(2) 冷凍能力/電力
重要性:これは、設定温度における装置の熱除去能力を指します。これは、高蒸気負荷を連続的に凝縮する能力と冷却速度を決定します。
冷凍要件に影響を与える要因:溶媒蒸発速度:同じ材料の場合、加熱出力が大きいほど、より多くの熱を除去する必要があります。周囲温度:周囲温度が高いほど、冷凍機の負荷は大きくなります。設定温度と室温の温度差:温度差が大きいほど、設定温度を維持するために必要な冷凍能力が大きくなります。
選定:小さいより大きい方が良い!予想される最大熱負荷よりも大幅に高い冷凍能力を持つ機器を選定してください。小型の冷凍機では、以下の問題が発生します:設定温度に到達または維持できない。凝縮効率が低く、溶媒蒸気が真空ポンプに漏れて環境を汚染する。当社のロータリーエバポレーターと当社が推奨する温度制御装置(DLシリーズ製品)は、計算とマッチングが行われています。また、専門的な選定アドバイスについては、当社の技術スタッフにご相談ください。
(3) 循環ポンプの性能
流量:十分な流量は、冷却媒体がコンデンサージャケット内を速やかに流れ、熱を除去し、層流による局所的な過熱(凝縮効率に影響)を防ぐことを保証します。流量不足は、凝縮不良の一般的な原因です。コンデンサーが大型で構造が複雑(長いスパイラルチューブなど)であるほど、高流量の要件が高まります。流量は大きいほど良いです!一般的な要件は10~25 L/分の範囲です。
揚程/圧力:ポンプが冷媒をコンデンサーの最高点まで送り、配管抵抗(長さ、エルボ、バルブ、コンデンサー内部の流体抵抗)を克服できることを確認してください。実験室のレイアウト(機器の高低差)は揚程要件に直接影響します。機器の揚程がシステム全体の抵抗よりも大きいことを確認してください。
(4) 冷却媒体:
水とエチレングリコールの混合液:最も一般的に使用されます。この混合比によって凝固点が決定されます(例:エチレングリコール20%~40%の場合、-10℃~-20℃まで到達します)。粘度は濃度と温度の低下に伴って増加するため、流量に影響します。
低温用特殊冷却剤:シリコーンオイルベースや特殊配合の冷却剤などは粘度が低く、低温(-25℃未満)や精密な温度制御に適しています。ただし、これらは高価です。
選定:必要な最低動作温度に基づいて、適切な種類と濃度の冷却剤を選択してください。冷却剤の凝固点は、装置の最低設定温度より5~10℃低いことを確認してください。
(5) 安全機能および保護機能:
過熱/過圧/過電流保護:コンプレッサーなどの重要部品を保護します。
良好な換気:装置自体にも放熱のためのスペースが必要です。
(6) ブランドと品質:
品質、信頼性、アフターサービスをより確実に保証するために、有名な実験室用冷蔵機器ブランドを選択してください。
(7) 予算:
価格は、冷蔵温度、冷蔵能力、ブランド、機能(加熱、高精度など)によって大きく異なります。基本的な要件(最低温度と冷蔵能力)を明確にした上で、最適なモデルを選択してください。